今まで見たことのない、美しいものだと思った。
それは見始めの頃、音声を切っていたせいもあって
無音の中の、思ったよりもゆっくりとした動作に、思わず見とれた。
見慣れたはずの私自身と、いつも見ているはずの、藍。
ただそれを、客観的にビデオに収めたもの。
でも、私は今まで見たことのある、作られたSEXとは
比べ物にならないほど、美しいものだと思った。
それは、決してナルシストだとかいうものではなく
その行為そのものが、美しいと思ったのだ。
私が過去に見たことのある、同じ行為を映したものは全て
愛し合う二人では無かったのだから、当然のことだと
その時初めてわかった。
アダルトビデオなどで見るそれは
男性の性欲をかきたて、欲求を満足させるものなのだから
よく考えれば、そんなことは当然なのだとやっと気づいた。
私達が「普通の交わり」と呼ぶそのSEXは
どちらかが責めるわけでもなく、ひたすら快楽を追求したものでもなく
ただ、お互いに身体を重ね、お互いの存在を確認するようなものであったけれど
そうであったからこそ、私の目にはとても美しいものだと映ったのだと思う。
初めて見た時から、随分時が経ってしまったけれど
どうしても言葉として残しておきたい。
そう思ったので、ここに記しておきます。
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