私は地べたに正座したままだった。
リョウ女王様が網タイツを履き、ボンデージ姿に身を包んだ姿を
下から見上げるのは幸福だった。こんなに美しい女性にこんなに
思うままに自由にされていること、それだけで頭が飛んでします。
何から何まですべて従いたい。
そんな気持ちになる。
そういう気持ちはきっとどこかでリョウ女王様に伝わるのだろう。
リョウ女王様は私の顔中に吐きかけられた唾液を人差し指でいじり
私の口の中につっこんで、私の舌の奥をこすった。
少しえずいてしまうが、これはひどく気持ちいい。
目を見つめながらこういうことをされると精神的肉体的両方とも
とろとろに溶けてしまう。
首輪につけたチェーンを引っ張って、私はベッドに連れて行かれた。
ベッドは不思議な感じがする。
いつも、リョウと交わる場所であるのに、奴隷という立場にいると
とても近づいてはいけない場所のような気がする。
いや・・正しくいうと、リョウ女王様にそう躾られたから、そう
感じるのだ。奴隷の寝床は床でしょ?と何度も何度もしかられた
おかげで私の心にそれが焼きついたのだと思う。
観念にこうしてリョウ女王様の躾がしっかりと残っているのは
やはりうれしい。
ベッドの何から何までリョウ女王様にセッティングさせてしまうのは
なんとも心苦しい。でも、奴隷の私はじっと床で待つことが仕事だ。
「ベッドの上に載ってごらん。」今までの調教とは違って責めの予想が立たないことはやはり
私の中ではある種の恐れを伴った。
私は期待半分、恐れ半分でベッドの上に上った。
(つづく)
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