延々と続けた責めも一段落つけ、違う責めをまた開始する。
いつものようにゆっくりと、藍が一番狂う方法で。
それは、藍が二度のドライオーガズムを経験した後だった。
三度目は、さすがに疲れてなかなか頂点に達しなかった。
その時、藍が言ったのだ。
「言葉で責めてほしい」と。
そしてまた、私は閉ざしていた口を開ける。
「気持ちいいでしょう?
ここをこうされると、すごく感じるでしょう?
また大きくなったね。
こんなにすぐに言葉に反応して、恥ずかしい・・。
かたく、敏感になったね。
いいでしょう?
逃げ出したくなるほどの刺激を、与えてあげるね。
気持ちよくて気持ちよくて、それでも逃げ出したくても逃げられないの。
もっともっと、快感を送り込んであげる。
顔が、すごく赤くなってるよ。
体温が上がってるね。
まるで女の子みたいに、腰を動かしてるのが見えるよ。
かわいいね。もっとよく見せて・・・・・」部屋に、雪が降る。
言葉の雪。
融けてしまう前に、次から次へと降っていく。
ベットにまた、やわらかく消えてしまいそうで、それでも消えない雪が降り注ぐ。
雪は、ベットの上だけでなく
部屋全体を、白く、優しく覆いつくす。
もう、真っ白な雪に埋もれて、何がどこにあるのかわからない。
真っ白な雪に隠されて、誰がどこにいるのかわからない。
藍も私も、言葉の雪に埋もれて、もう、二人の姿は誰からも見えない。
二人だけの世界。
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