リョウの腋の下をなめ尽くして、リョウの匂いを沢山私の体の中に入れました。
私は何が何だかわからなくなるような興奮状態になりました。
リョウの胸を鷲掴みにして、乳首の先端をきゅっとつねった後、口でむしゃぶりつきました。
快感を与えるような愛撫ではありません。
ただただ、むしゃぶりついているのです。
ふと見上げるとリョウは私に完全に体を預けていました。
私は動きを止めて、リョウの胸の位置からリョウをじっとみつめました。
心臓が爆発しそうなくらいドクドクいって、呼吸が速くなっています。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・」肩で息をしながら私は自分が獣になっていくのを自覚していました。
「リョウ!リョウ!リョウ!リョウ!!」」何故私はリョウの名前を呼んだのでしょうか?
ただただ馬鹿みたいにリョウの名前を呼んで、そしてリョウの乳房を
掴み、撫で、ねじり、舐め、ほおばり、噛み、そしてつねりあげました。
欲しい!欲しい!欲しい!欲しい!
それは、性器を交わらせたいという欲望ではありませんでした。
そんなつまらないものではないです。
何故、リョウの体は私の体の一部にならないのだろう。
どうして別物なのだろうというそういう苛立ちが、この欲しいという気持ちに
近いように思えました。
リョウが薄目を開けて上から私を見つけているのがわかりました。
私は、私の中の獣がすっと姿を消して行くのを自覚しました。
自分の頬をリョウの胸に当てるようにして、私はほんのわずかの時間
幸せに浸りきりました。
(つづく)
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