変わったこと。
それは1つには、リョウがサディズムを持ち私がマゾヒズムを持つ
ということが明らかになったことです。
普段の生活とは全く逆のこの形は、リョウと付き合い始めた頃には
考えられもしなかったことでした。
リョウは、冷たい鋭利な言葉の刃を使って、私の心を切り刻み
屈辱のどん底に落とすことに快感を感じるようになりました。
反対に、私はリョウのこの仕打ちに苦悩と苦痛を感じながら
精神的に堕ちることで快感を感じるようになっていました。
リョウも私も全く自覚症状がなかったことでした。
2人の関係から自然に生まれて育った関係性でした。
この2人の関係性の変化は、これからお話することに非常に
大きな影響を及ぼすことになりました。
もう1つは、つい最近にあったリョウとの破局騒動でした。
決して離れることはないと私が信じていた2人の関係を
リョウが一方的に切り捨てたという事実でした。
結果はご存知の通り、復縁の形で元に戻った感じですが
私の気持ちの中に、あの「切り捨てられる」時の恐怖心は
しっかり残っています。
この2つの事柄が意外な作用を生み、そしてリョウの複数願望と
結びつくのでした。
(つづく)
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