前日の2人の間のトラブルが原因して、なんとなく
よそよそしい感じがしてしまう逢瀬の日でした。
抱きしめあいながらもほんの少し考えていることが
お互いに分りきりあえない、そんな気がしていました。
どうにも打開できない時間が長く続き、次第に二人に
与えられた時間を消費していってしまいました。
このままじゃいけない。
私はそう思いました。そしてそれをそのままリョウに
伝えてみました。
「リョウ。今日、二人は交わらないといけないと思う。」私は真顔でリョウを直視していいました。
リョウは突然の言葉に少し驚き、私の言葉の意図を知るために
次の言葉を待っていました。
私はリョウの右手を取って、自分の下腹部に触れさせました。
「真面目にいってるんだ。勃ってないでしょう?」リョウは私が何を言いたいのか分ってくれたようです。
「でも、さっき抱きしめていた時には勃っていたでしょ?」「うん。だから真面目なんだ。交わらないといけない。
リョウも意味はわかるでしょう?」リョウはコクリと頷きました。
そして、そっと目を閉じました。
(つづく)
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