「やだ!やだ!やだ!」頭の中がぐちゃぐちゃでした。
必死に許してもらおうと思いました。
「許して。ごめんなさい。だめ。許して」リョウはジッとにらみつけたままで、有無を言わせず力を入れました。
(本気なの? 本気でするつもりなの?)私にはどうしても信じられませんでした。
私が嫌がればきっとリョウは許してくれるだろうと思っていたところも
ありました。
でも・・・リョウの意思は固いようです。
目が、冷たく見えました。
(だめなんだ・・許してくれないんだ・・)私は絶望的な気持ちになりました。
ただただリョウの目を見つめたまま動かないで、いいえ、動けないで
いました。
リョウはもう一度ゆっくりと愛液と精液の匂いのする下着を
私の顔に近づけました。
「あぁ・・・」私は声にならない声を上げました。もう、だめです。
私は呼吸を止めて体を硬くしました。
そのときリョウが強く冷たい声でこう命令しました。
「嗅ぎなさい。」(つづく)
苦しむ顔と、逝く時の顔 シリーズ一覧
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