大人になっての恋というものは正直よくわかりませんでした。
渡辺淳一の話は確かに読めるのだけれども、若い頃にはピンと
こなかったのです。
それはやはり若い時に感じた、「大人の落ち着き」のせい
だったのかもしれません。
落ち着いてしまった状態でどうして恋などというものができるのか
それが理解できませんでした。
若い時はとにかくいっときでも一緒にいて、とにかく燃え上がって
いないといられませんでした。それが恋愛でした。
大人の冷めたように見える姿がそれと程遠いと感じていました。
今、実際に大人になってみて。
この恋愛の仕方が非常に気に入っています。
焦るのでもなく、ペースをあわせて。
イライラ焦れるのではなく、お互いを思いあって。
キスをして押し倒してすぐに交わるのではなく
肩を寄せて、耳元で囁きあって、時々キスをする。
そんな愛し合い方が却って心地よく気持ちいい物なのだ
ということがわかってきたのです。
リョウにそんな話をすると、彼女はゆっくりうなずきました。
そう、激しいだけが恋愛ではない。当たり前のことなのです。
私はリョウを愛しています。
また近いうちに愛し合いましょう、リョウ。
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