「リョウ、リョウ、気持ちいい、お前、愛してる」「アァ・・アァ・・愛してる、藍、あいして・・る。アァ」しっかりと抱きしめあったままお互いの名前を呼び合いました。
「お前・・お前・・愛してる。愛してる。」「あなた・・あなた・・愛してる。」息も絶え絶えに成りながら、精一杯伝えたい言葉だけを伝え合いました。
この最後の一瞬だけは、お互いに「お前」「あなた」と呼び合いながら
どうしても逝きたいのです。
耳元でリョウの声が聞こえます。
喘ぐことよりも必死に私のことを呼び愛してると伝えてくれる、これ
以上幸福なことなどあるのでしょうか?
「愛してる、愛してる、お前、愛してる」「あなた、あなた、愛してる。あなた・・」そして最後の時を迎えました。
私の言葉が消えて、そしてリョウの体の中で私自身がはじけました。
「あなた、あなた、あなた・・」リョウはその間もずっと私のことをよんでいました。
がっくりと力が抜けて私は意識が遠のいていきました。。
リョウも同じようにがくがくと痙攣して、そして動かなくなりました。
(つづく)
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