2人のうちのどちらかの体調が今一つのとき。
または、交わらなくても気持ちが充足しているとき。
私達は部屋で抱きしめあったまま寝ていることがあります。
リョウが隣にいて手を握っているという事実は私を酷く
安心させるので私はすっと眠りに落ちてしまいます。
リョウが私に手をかけてくるのに気がつきました。
なんだろう? 私は半分目を覚ましていました。
ゆっくりと私の体を撫でているリョウ。
自然自然に私の神経はリョウの行動に集中して
いってしまいます。
肩を触ったりお腹を触ったり。
そのうち胸を優しくなでたり。
女性特有の蕩けるような摩り方でリョウは私をさわりました。
まるで、それが偶然触ってしまっているかのように。
でも、そのうちその触り方が故意であるのが明らかになりました。
リョウは私の下着の上から指を這わせ間接的に私自身に触れたからです。
流石に私も少し緊張をしました。
愛しい女の欲情を目の前にして息を荒げないのがせいぜい
できることの関の山でした。
そして、私のポーカーフェースを一気に砕く言葉を
リョウは私に囁いたのでした。
(つづく)
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