リョウの心の中でひとつの整理ができたようです。
「もし、あの人が好きになっていい人だったら
きっと今でも好きなんだと思う。」
既にこの日記にも
記したように、あの人とは
リョウのお兄さんのことです。
私にはうすうす判ってはいたことでした。
リョウの一見不自然にみえる恋愛経験はやはり彼女の
特殊な過去に強く影響されたせいでした。
「やっぱり、あの時(お兄さんの愛撫に)感じていたんだろう?」
リョウはコクリとうなずきました。
ようやく、リョウは自分の記憶の奥底に隠していたことを
認めました。
ずっと長い間この隠していた事こそが彼女を苦しめていた
元凶でした。
私はどうしようもないほど取り乱しましたし
彼女のお兄さんに嫉妬しました。
でも、これは彼女にとっては非常に大事なステップ
なのはわかっていました。
だからこの告白を恨むことはできませんでした。
あとで、リョウからメールが来ました。
「ごめんね。
でも、ほんとに愛してる。
愛してるのは、藍だけだから。」
私も、愛してる。リョウ。
心から愛してる。
最近のコメント