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交わる時間(その1)

前日の2人の間のトラブルが原因して、なんとなく
よそよそしい感じがしてしまう逢瀬の日でした。

抱きしめあいながらもほんの少し考えていることが
お互いに分りきりあえない、そんな気がしていました。

どうにも打開できない時間が長く続き、次第に二人に
与えられた時間を消費していってしまいました。

このままじゃいけない。
私はそう思いました。そしてそれをそのままリョウに
伝えてみました。


「リョウ。今日、二人は交わらないといけないと思う。」

私は真顔でリョウを直視していいました。
リョウは突然の言葉に少し驚き、私の言葉の意図を知るために
次の言葉を待っていました。

私はリョウの右手を取って、自分の下腹部に触れさせました。

「真面目にいってるんだ。勃ってないでしょう?」

リョウは私が何を言いたいのか分ってくれたようです。

「でも、さっき抱きしめていた時には勃っていたでしょ?」

「うん。だから真面目なんだ。交わらないといけない。
 リョウも意味はわかるでしょう?」


リョウはコクリと頷きました。
そして、そっと目を閉じました。


(つづく)


20070125.jpg



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リョウと藍

  • Author:リョウと藍
  • 快楽を求め続けてお互いに相手を狂わせて楽しんでいます。
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