Love Letter

そして、ようやくいつもの二人に戻りはじめました。

-----２１通目-----

今日は・・・もう話できないよ。。本当に怖いもん。。

　　　愛してる。じゃないと、藍を壊したいとは思わないよ。

-----２２通目-----

うん。愛してる。
リョウのＳを受け入れるＭになりたい。。

　　　無理に、受け入れようとしなくていいよ。
　　　私が望むからって、無理してそうならなくてもいいよ。

　　　楽しみたいだけ。
　　　Ｓが、満足したとしても、藍と愛し合えなくなるなら
　　　それは違うから。

-----２３通目-----

オナニーもしさせられてたら・・・
きっと、はまったと思う。。。

　　　冷静に考えてみて。
　　　藍が、ＧＯサインを出さなければ、私はそんなことしないよ。

　　　藍に何も言わずに、別のＭ男を飼ったりはしないよ。

今日は少しほっとしたかも。

　　　ほっとする必要もないぐらいだよ。
　　　それぐらい、私は藍しか見てないよ。

-----２４通目-----

本当だね。。こんなの・・・想像もしてなかった。。。
リョウはいつも私のわかる範囲にいたのに。
今日のリョウはわかんなかった。
だからかな。。。すごくこわい。

　　　見えない恐怖って、あるよね。
　　　想像を超えたところには、何があるのか把握できないから。

　　　だからこそ、冷たくなっていく心を、楽しむことが
　　　できるんだと思う。
　　　心のナイフを、もっと研ぎ澄ましたいって思うんだと思う。

おもしろいでしょう？
人を操るの。
同じように操られるのも楽しい。。

　　　楽しい？ほんとに楽しい？
　　　嫌われたくないから、とか、そういうのはやめてね。

本当に追い詰められた。。
怖かった。。

　　　何が一番怖かったの？
　　　ログが、送られてくるかもしれないって思ったところ？

ありがと。。
それが一番怖かった。

　　　ごめんね。もう怖がらなくていいよ。
　　　こういう話してるときは、心から怖がってほしいけど。

ごめんね。愛してる？なんて聞いて。
私がこんなこというの始めてかもね。。すっごく追い込まれた。。

　　　愛してる。藍が信じられないなら、何度でも繰り返すだけだよ。
　　　愛してるって。藍が、いつも私に言ってくれてるみたいに。

少しずつすこしずつ、私も強張ってしまった気持ちを解きはじめました。
やはり、責める側よりも責められる側の方がどうしても臆病になってしまいます。


（つづく）




禁断の果実　シリーズ一覧

本当にギブアップ状態になったのを見越してリョウは矛先を
緩めました。
勿論、私は頭が錯乱したままなのですが。。

-----１８通目-----

ね、今無いのなら・・・まって。
今は興奮してるからリョウにして欲しいとおもっただけ。

　　　無いよ。調教なんて、メールでもチャットでも、一切してないよ。
　　　普通に、楽しい話をしてるだけ。

興奮してない時だと、本当にまずいと思う。

　　　藍を興奮させるためじゃないと、つまらない。
　　　そのために、わざわざ調教する時間も惜しいぐらい。

今、あるなら送って
それでオナニーしたい。
ないなら、もう少しまって。落ちついて考えたい。

　　　繰り返すけど、無いよ。
　　　今からするつもりも、この先するつもりもないよ。

本当に怖いんだ。。。

　　　愛してる。


-----１９通目-----

リョウ、こういう発言しなかったよね。。。
目覚めたんだね。。本当に。。

　　　愛してる、藍。
　　　本当のＳになったとしても、愛してる。

-----２０通目-----

なんか全然迫力が違う。。。
すっごい怖い。。。リョウのメール。

　　　今までで、一番残酷になれた気がする。
　　　こういうのを残酷っていうんだなって、思った。

　　　だけど、残酷であればあるほど、心が冷たくなって
　　　もっともっと、って思う。

桁違いだね。。。
私の怖がり方も。。リョウの冷酷さも。。。

　　　こんな風に、人を追い詰めることができるんだなって、初めて知った。
　　　そしてこれは、まだ想像だけ。
　　　これを現実にしたら・・・って思うと、また一段と
　　　冷たくなる。

　　　冷酷で残酷で非道で、私は、そういう人間なんだって
　　　そう思った。

うん。。。。
でもね、そのリョウの快楽を共有したいともやっぱり思う。。
それくらい今日のリョウのＳは強い。。。すっごく惹かれる。

　　　藍をね、見てた。
　　　想像の中で、どんなに別のＭ男を調教しても、藍だけ
　　　を見てた。



（つづく）






禁断の果実　シリーズ一覧

女性の体は少しずつだが変わってくるものです。
少女の体は全体的に丸みが多く、そして骨格がよくわかりません。
大人の女性の体は、角が鋭角的でそして骨格が見えやすくなります。

勿論、人それぞれ個性と特徴があるので一般論でしかありません。

この前の（今年になってから）逢瀬で、ふとリョウの体が
少女の体のように見えました。
肩や、首筋や、腰骨の辺りがなんとなく丸みを帯びていたのです。

あれ？こんな感じだっただろうか？

もう、何度もリョウの体をみているにもかかわらず、そして
リョウの体はほとんど体重も変化していないにもかかわらず
私は不思議な感覚におそわれたのです。

「リョウ、リョウって・・女子高生みたいな体だね？」


「比べてみたことあるの？」


「う～～ん、ないね。。写真ならあるけど。
　なんかリョウの体すごく若くみえるなぁ・・・」


「もう（笑）」


リョウは嬉しそうに笑っていました。
私も何故か嬉しい気持ちになっていました。
ずっと、ずっとリョウには若く綺麗でいて欲しい、そう思いました。


愛している、リョウ。

あまりにもショックが大きくて、しばらくリョウのメールが
読めない状態になりました。
少し、心臓を落ち着けてからリョウに返事をしました。
しかし、リョウの言葉による責めは容赦ありませんでした。


-----１６通目-----

少し・・・おちついたんだけど・・・
リョウのメールをみるととたんに狂いだす。。。

　　　今は想像だけだからね。
　　　だけど、目の前の現実なら、そうやって落ち着くときも
　　　与えられないんだよ。

そうだね。。これがリョウのＳそのものだもんね。。
快楽責め、亀頭責めでもおんなじ喜び方をしてるもんね。。

　　　喜び方は同じかもしれないけど、その度合いが全然違うよ。

いいかも。
これからが本当のリョウの調教なのかも。

　　　肉体的に痛めつけるなんて、そんなのつまらない。
　　　壊して、壊して、徹底的に壊して、そういう調教がしたい。

　　　ううん。調教じゃないね。
　　　私の、一方的な快楽。

-----１７通目-----

まだだと思う。
多分。
でも、いつでも認めさせられるのでしょう？

　　　そうかもしれないね。

ね？愛してる？私のこと？

　　　聞くの？聞いて、愛してないって返事がきたら、どうするの？


怖くなって「愛してる？」と聞かなくてはいられなくなっている私をやはりリョウは冷酷に突き放すのでした。
ある程度予期はしていたとはいえ、精神的に私は余計に追い詰められました。


（つづく）




禁断の果実　シリーズ一覧

おびえきっている私。
今、こうして読み直してもリョウの怖さが伝わってきます。
本当のサディズムってこういうものなのかもしれません。
あの優しいリョウの全く逆の側面がこうして見えてきます。

-----１３通目-----

まだ、入り口。
でも。。。直ぐに本気になれる感じだと思う。

　　　入り口？私のことを、女王様だと認めさせてるって思ってる？

できない。。。本当にできない。。。

　　もっと震えて。凍りつくような恐怖が、これから待ってるから。


-----１４通目-----

うん。受け入れる。。
お願い、ちゃっとだけで。
そのログを送って欲しい。

　　　じゃあ今度、送ってあげる。
　　　それを読んで、おかしくなりたいんでしょう？


-----１５通目-----

うん。今それ、そのまま私は感じている。

　　　心臓のあたりがね、冷たく感じるんだよ。
　　　本当に、締め付けられるように、まるで心が氷になったみたいに。

　　　人間の温かい血液が、そこだけ通ってないみたいに。

もう、十分ずたずただよ。。。
怖い。すごく怖い。。
リョウの本当のサディズムを感じている。。。

　　　これこそが、サディズムだね。自分でもそう思うよ。

ね、、ログ欲しい。メール欲しい。
それでオナニーしなさいって命令して。

　　　今は手元に無いよ。だから、今度調教した時に
　　　ログをとっておいてあげる。

　　　想像してごらん。それで、オナニーをしてみればいい。



（つづく）






禁断の果実　シリーズ一覧

逃げ回る私。
追い回すリョウ。
この時ほどリョウを怖いと思い、同時に全てをゆだねてしまいたいと
思ったことはありませんでした。

-----１１通目-----

すごい残酷。。。
いままでのリョウとは段違い。。。
とんでもなく辛い。。。

　　　楽しいよ。心がね、ナイフになったみたい。
　　　藍をね、切り刻みたい。
　　　その心をね、ずたずたに、切り刻んでみたい。

-----１２通目-----

できると思う。
リョウなら。本気で。

　　　本気になったら、ほんとにいつだって藍を壊せるよ。
　　　自分でもそう思う。

うん、、、今日それを理解した。
怖くて寝れない。。

　　　怖い？怖いよね。そうやって、追い詰められて震えてるところを
　　　想像するだけで、胸がしめつけられるような気がするよ。
　　　嬉しさに、胸が苦しくなる。

調教だとおもってる。
調教じゃないなら拷問だよ。。

　　　調教なのかな。ただ、藍が苦しんでる姿、嫉妬に身悶えてる姿
　　　私に怯えてる姿が、見たいだけだよ。


リョウのこの残酷さこそ私が求めていたものなのかもしれません。
自分でも正直この気持ちは良く理解しかねています。



（つづく）






禁断の果実　シリーズ一覧

言葉で責められ、嫉妬と疑惑に頭を狂わせながら私はある種の
陶酔感すら感じ始めていました。そしてとうとう・・・


-----９通目-----


してるかもって思ってる。

　　　どの程度してると思ってる？
　　　考えてみて。

　　　自分が、今までどんな風に調教されたのか、思い出して、どの程度だ
　　　と思ってるのか、考えてみて。

そう。。。じゃあ、いいよ。おかしくさせて。
本当に狂う様をみてね。。

　　　今はだめだよ。
　　　まだ、準備が整ってないから。

　　　だけど、完全に準備できたら、その時は、ね。

確実に私は壊れるよ。
それだけはわかる。

　　　壊れて、どうなる？
　　　想像できる？


-----１０通目-----

ね、オナニーさせて。

　　　したい？嫉妬をネタに、自分でしたい？
　　　それを、性欲にかえたい？

おもいきり嫉妬させて。
それでオナニーしたい。。
そうすれば受け入れられるから。。

　　　Ｍ男ならね。
　　　いくらでも探し出せる。
　　　そういう部屋にいけばいいだけだから。

　　　今からでも、すぐに行くことができるよ。

　　　チャットで調教して、そのログを送ってあげることもできる。

　　　受け入れる？受け入れたいなら、いいよ。好きにすれば。


苦しさを快感に騙してしまいたいとこの時思いました。
それくらいこの言葉責めは私にとってはきつすぎでした。
受け入れてしまえば楽になれる、そう思った私にリョウは
やはり冷酷でしかも残虐な言葉を返すだけでした。

私は深く深く落とされていきました。


（つづく）






禁断の果実　シリーズ一覧

もう、わけが判らなくなっている私。
私は許しを請い始めます。
冷静に私を観察して言葉で殺すリョウ。
リョウは手を差し伸べる私を冷たく突き放します。

メールでの会話はまだ続きます。

-----７通目-----


本当にそうなの？？

　　　何が知りたいの？
　　　本当は、調教してるかもしれないって思ってる？
　　　それとも、してないけど、藍を嫉妬させるために、嘘をついてると思ってる？

ね、だめ。
本当に狂う。

　　　本当に、狂わせたいんだよ。
　　　遊びじゃなく、演技でもなく、おかしくさせたいんだよ。

ね、もうだめ。胸が爆発しそう。。。

　　　今は、想像だけだけどね。
　　　それを、目の前でやってみせたい。

-----８通目-----


本当に・・てが震えてる。。

　　　想像ぐらいで、手を震えさせたりしないで。
　　　もっともっと、精神的に追い込むことが、できるのだから。

壊れるよ。本当に。。真面目にこわれるよ。

　　　壊すよ。本気になったら、いつでも壊せる。

ね。。。本当にだめ。
これ、調教なら許して。

　　　調教なら？調教じゃないなら、何？

でもね、でも、これしゃれにならない。
全然、今、余裕がないんだよ。。まじめに。

　　　それなら、きっと楽しめるよ。


リョウのあまりに冷たい返事に私は背筋が寒くなりました。


（つづく）






禁断の果実　シリーズ一覧

題名の数字なんだと思われますか？
私も少し数えてみてびっくりしました。

今、私の手元にあるリョウからもらったメールの数です。

リョウと私が付き合い始めたころのメールが行方不明な
こともあり、今までもらったメールを全部足し合わせると
きっと１２０００通は余裕で超えているのではないでしょうか？

お互いにマメに返事をしあっていることから考えて私も
これと同じくらいの量のメールを出していると思います。

生まれてからこの方、こんなにメールを交わした人は
勿論いません。これからも多分ありえないのではないでしょうか？

これだけいっぱいの言葉を交わしていますが
伝えたいことはいつも同じでたった一言だけです。
言葉を変えても、時折喧嘩をして仲たがいしても
やはり伝えたい気持ちはいつも１つだけです。


愛してる、リョウ。

いままでも。そしてこれからも。
ずっとずっと変わらずに。

リョウがそんな調教なんかしているわけないと思いながらも、でもやはり
気になって仕方の無い私はやはりリョウに聞いてしまうのです。
そして、それは当たり前ですがリョウの罠に入ることを意味しています。
そんな私にリョウは容赦の無い言葉を浴びせます。

-----５通目-----


うん、おくって。。。
気がくるいそう。。

　　　今は無いよ。
　　　だけど、それに近いことはしてるかもしれないね。

　　　調教したとしてもね、藍には見せたくない。
　　　メールはね。

　　　そのまま調教をどんどん進めていって、目の前で
　　　急に本当に始めた方が精神的にすごくダメージを
　　　与えそうじゃない？
　　　その方が、死にたくなるぐらい苦しそうじゃない？


-----６通目-----


もちろん。

　　　でも、それだけじゃつまらないよね。
　　　それぐらい、藍でも想像できるもの。

　　　そうじゃなくてね。
　　　もっともっと、狂わせたい。壊したい。

　　　だから、藍が受け入れられなかったようなことをね
　　　わざと、そのＭ男にするところを、藍に見せ付けたい。

そんなの・・・・だめ。。。

　　　でも、嬉しいでしょう？
　　　嫉妬して、頭がおかしくなるぐらい、嫉妬して。
　　　それを見て、私が喜ぶんだから。喜んでる姿
　　　見たいでしょう？


そう。リョウはわかっているのです。
リョウによって狂わされる私。
狂う私をみて喜ぶリョウ。
喜ぶリョウを見て余計に狂う私。
この連鎖が二人のサディズムとマゾヒズムを支えていることに。


（つづく）






禁断の果実　シリーズ一覧