辛い出来事は1日で終わらず、毎日のように続いていました。
法律上のリョウの旦那さんは、リョウの体を求め
リョウの体調が不調だと、自分の性欲の処理をリョウにお願いするという感じだったようです。
久しぶりに会ったリョウは、今までのリョウとは明らかに違いました。
私に会っても目を伏せて、力なく私を抱きしめるだけです。
いつもなら、あの素晴らしい笑顔を見せて、胸に飛び込んでくるのに。
前日までのリョウの話を聞いていて、こんな風になってしまうのは覚悟していました。
多分、抱きつくのは違うことを思い出して、嫌だろうと思っていたので・・・
キスも、ほとんど嫌がられてしまいました。軽く唇に触れるのが精一杯です。
会って、しばらくはただただ、胸の中で、腕の中で抱きしめていてあげました。
リョウは、少しづつ私に話を始めました。
「私、汚れてない?ねぇ汚れていない?」
「キスするのさえ嫌なの。ごめんなさい」
「(藍に)抱いて欲しいの。でも、抱かれたくないの」
どの言葉も私の胸を突き刺して、血の雨を噴き出させるのに十分な力を持っています。
でも、私にできることは・・・ただただ彼女を愛して、抱きしめてあげることだけです。
それでいいと思っていましたし、それが私達の姿だと思っていました。
(つづく)
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