舌を絡ませたままで背中を指でなぞり、脇を這わせて腰骨に私は手を回しました。
おんなの体になったリョウはこの腰骨の内側が性感帯になっていました。
触ると少しくすぐったいような気分になるこのポイントは今ではすっかりリョウの官能の火を入れるためのポイントになっていました。
リョウの性感帯の中でもっと優しくリョウをその気にさせるところです。
リョウの咽喉からあつく燃える様な吐息が漏れ始めてきます。
敏感になった体は、背筋をなでる指先にも性感を感じさせるようです。
背筋をすっと撫でると、リョウは仰け反るようにしてうっとりした顔を
私に見せました。
すっかり欲情した、めす。
そして欲情した牝をみて欲情をする、おす。
段々獣のように交わりたいと強く考えるようになってきました。
私は愛撫を少し止めて、リョウを抱きしめながらふと思い出したように
言いました。
「付き合う前にそうなりたいっていっていたようになったね。」私とリョウは付き合い始める直前に、こうした話をしたことがあるのです。
SEXに対して、嫌悪感と恐怖しかもっていなかったリョウは、獣のように
交わるということに酷くあこがれていた時期があったのです。
リョウは、すぐにその時の会話を思い出したようでした。
そして、私の腕の中に体を埋めて顔を隠しました。
恥ずかしい時、嬉しい時、寂しい時、悲しい時
リョウはいろいろな感情を強く感じた時にこうして私に抱きついて
言葉を話さなくなります。
でも・・この時のリョウの気持ちは、私の心の中に直接飛び込んで
くるように感じていました。
(つづく)
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