「ひどい。」衣服を整えて、トイレから出るとリョウは第一声私にいいました。
少し拗ねたような少し怒ったようなそんな表情です。
でも、瞳は穏やかにほほ笑んでいます。
「もっとしてっていったのはリョウじゃない」私がにっこり笑って切り返すと、リョウは恥ずかしそうにして
「ひどい。。」と小さく言いました。
私がにこにこしながらリョウの顔を覗き込んでいると
リョウも恥ずかしそうにはにかみながら私の腕に抱きついてきました。
私達は陽のあたるベンチに移動しました。
この日は天気も良かったので公園は子供連れから
お年寄りまで沢山の人が散歩や会話を楽しんでいました。
ベンチに座るとリョウはかけていたカーディガンを
私達のひざの上にかけました。
まさか、と思っていたら案の定リョウは私のあそこに
手を延ばしてきました。
「ちょちょっと、人にばれちゃうよ」「大丈夫。見えないから。早く出して」本当なの?とびっくりした表情の私に向かって
リョウは余裕を見せるような微笑みを向けました。
(つづく)
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