リョウが絶頂を迎えるまではそれなりの時間がかかります。
快感による興奮のゲージは何度も波を打つようです。
声が高く大きくなったと思うとすっと小さくなりまた大きくなって
小さくなる。
そういうことを何度も何度も繰り返して次第次第にオーガズムに
近づいていくようです。
電マを当てて10分くらいたった頃でしょうか。
「ぁ・・ぁあ・・いく・・いく・・は、イク・・」リョウは自分の限界が近いことを察知したようです。
「うん、いいよ。そのまま感じて。いいよ。思い切りいきな。」「うん・・うん。いく、いく・・いきそう、いくいくいくいく~~!!!」ひときわ大きな声を出したかと思うとリョウは息も絶え絶えに乱れはてました。
「うん。良くいけたね。もっといってごらん。そのまま(電マを)当てて」低い振動音はそのままでリョウの呼吸音は小さく聞こえるだけでした。
数分そのまま経ったころにリョウは急に話しだしました。
「ぁ・・あ・・・ああ・・・」これはリョウが逝く時の声の出し方ではありません。
そろそろ、かなと思っていた矢先でした。
リョウの切羽詰った声がしました。
「あ・・いゃぁ・・いゃぁぁぁ・・・あ・あああああ」何かの受け皿に水が弾ける様な音がしました。
やっぱり、吹いてしまったんだ私は私の心の中でSの気持ちがムクムクと湧き上がってくるのを感じました。
「リョウ、やっちゃっただね。お漏らししちゃったんだ」「いやぁ・・でてる・・いっぱい出てる。いやぁ・・・」「いいよ、いっぱい出しな。出して気持ちよくなりな」リョウと私はまた意識の混濁したあの世界に入っていくのでした。
(つづく)
「電話で」 シリーズ一覧
最近のコメント