女王様に求められるものとは何でしょうか?
リョウと私の関係では明快な答えはわかっていません。
リョウは2つのすばらしい特性があったと思います。
1つめの特性はやはり彼女の美貌です。
彼女の容姿の美しさはやはり女王様に必要なものです。
そして、美しくありたい。美しいと認められたい。というリョウの気持ちも
同じように必要な特性であったと思います。
リョウという人は本当に面白い人です。
私の言う面白いというのは「興味深い、奥深い、味わい深い」
という意味に近いのですが。
彼女は、いかにも女らしいタイプの女性です。
性格は明るくどちらかといえば大人しく控えめで周りの人との協調性を
重んじるタイプであるといっていいでしょう。
日本の女性を集めればもっとも標準的なタイプに位置する人ではないでしょうか。
ただし、彼女は標準と大きくかけ離れたところがありました。
それは、やはり彼女の美しさなのだと思います。
既に高校生の頃の写真を見るとリョウはクラスで一際輝く存在なのがすぐわかります。
クラスの集合写真を見て、パッと目がつく女性、というのを目にすることありませんか?
それがリョウでした。
しかし、彼女は不思議なことに「自分は美人だ。」と意識したことはほとんど
なかったようです。
しかも、「ほとんど男性にもてなかった。」というのです。
高校生や大学生の頃のリョウの写真を見ると、まるで落ち着いた
大人のファッションモデルのような表情を良く見せています。
近寄りがたい感じ。近寄ったら「お呼びじゃないよ」と笑われそうな感じ。
間違いなく既に自分とは比較にならないような高い男が必ず居る感じ。
そんな印象を確かに受けます。
彼女の控えめな性格も起因して、学生時代は周りに男をはべらすような
そういうことはほとんど無かったとのことでした。
私は、リョウに会うたびに
「綺麗だね。」「美しいね。」を連呼します。
私の心から自然に出る言葉だし嘘偽りは全くありません。
リョウはその度に一瞬恥ずかしそうにして、そして同時に誇らしそうに自分の姿を私に見せます。
「今まで、そんなに綺麗だなんていわれたことない。」リョウは良くそういいます。信じがたいことですがそれは事実のようです。
自分の美しさを認めてもらいたい。
リョウは口に出してそう言った事は一度もありません。
でも、女性の多くがそうであるようにリョウにとってもそれは非常に
大きな欲望なのだと思います。
リョウは、女王様になりきる時に本当に美しくなります。
普段の美しさとは一味違うのです。
自分の美しさに自身をもって、その美しさを私に見せ付ける感じの
積極的アピールを持つ美しさなのです。
(つづく)
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