リョウも性に飢える事があるのでしょうか?
彼女も私と同じで私に襲い掛かるや否や、慌しく私の全身にキスをしはじめました。
そのキスの仕方はやはり私と同じです。飢えた獣のように愛撫すると言うよりは貪り食うような感じで舌を這わせていきました。
実際、呼吸も荒くなっていて私はリョウを襲う私の姿をリョウの中に見ることができました。
リョウの愛撫の最後はやはり私の局部でした。
たっぷりと唾液をまぶせてから両手で竿と雁の部分を撫でしごきながら玉の部分に舌を這わせていきます。私はあっという間にリョウの愛撫に陶酔していきあの世をさまよっていました。
すると・・・
急に、リョウは愛撫をやめて私に覆いかぶさってきました。
そして、じっと私の目を見つめるのです。
「どうして欲しい?」ポツリと一言話すとまた、私の目をじっと見つめました。
私は最初少し混乱しました。
リョウはいったい何がしたいのだろう?
リョウはいったい何を私に求めているのだろう?
じっとリョウの目を見つめているうちに私は段々催眠術にかかったようになってきてしまいました。
気持ちがすーっと受身になっていく感じです。
じっと瞳を見据えられているうちに、リョウに支配されていくような気分になりほわっと幸せな気持ちになっていきました。
でも・・・声が出ないのです。何と話していいのかわからないのです。
声を出すのが怖いような、これから話そうとしていることが場違いでリョウをがっかりさせそうですごく怖いそんな気持ちになっていきました。
前に、これとにたような感覚に陥ったことがあります。
そう、
あれに良く似ている、そう思いました。
リョウは何もせずただ私を見つめています。
私は次第次第にリョウとの調教チャットの時の気分になってきました。
リョウに全てを任せてリョウの言いなりになりたい、したいようにされたいと思うようになってきたのです。
そして、とうとう・・・
「調教してほしいです」ほろり、と私の口から言葉がこぼれました。
リョウはほんの少し口元に笑みを浮かべてすぐにこう答えました。
「うん、よく言えたね」いままで、チャットの世界でしかありえなかったリョウと私の新しい関係が初めて現実の世界で実現した瞬間でした。
一言口にしてしまえば、あとはチャットの世界も現実の世界も変わりはありません。
言葉だけで酔わされていたあの世界に、私は肉体的な感覚とともに強烈に投げ込まれていくのでした。
(つづく)
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