快楽が凶器になる瞬間。
それがこの亀頭責めにはある。
この日のリョウ女王様は明らかにきつい責めをしたがっていた。
だから、与えられる快楽は凶器になるべくして私に施された。
一定のペースでペニスが棒の部分を扱かれて、大きく勃起する。
そして、その後丁寧に雁の部分を指でさすられて、そして
亀頭部分を手の平の真ん中でこすられる。
「ぐぁッ!!がはぁッ!!」体が暴発しそうになる。勝手に足が暴れそうになる。
リョウ女王様の手を必死に止めそうになる。
体をよじって逃げそうになる。
でも、それを自分の意思で止めなくてはならない。
動いてはいけないという観念が強く私を拘束する。
その拘束は実際に私の体の筋肉の動きを封鎖する。
まるで、リョウ女王様にがんじがらめに縛られているかのような
そんな錯覚すらする。
言葉の拘束、観念の拘束は、この亀頭責めでは非常に効くらしい。
ただ、その分逃げようのなくなった、ごまかしの効かなくなった
凶暴な快楽は逃げ場を失って私の体を蹂躙していく。
もうだめだ。これ以上は無理だ。意識を保てない。狂ってしまう。
同じことをいったい何回考えただろう。
口に挟んだタオルに何度ほえかけたことだろう。
そんなことは無関係にリョウ女王様の手はひたすら動きつづける。
(つづく)
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