目の前をいろんなものが飛び交う。
そして、目が視野狭窄を起こす。
すっと視界が狭くなるのだ。同時に音も聞こえにくくなる。
自分の激しい絶叫が小さな音に聞こえる。
まずいかもしれない。
一瞬いつも頭にそのことが浮かぶ。でもそれはほんの一瞬。
なぜなら思考をする余裕などこの責めにはほとんどありえないから。
正気を保てないことはある意味幸せでもある。
「はぁ・はぁ・・あ・・ぐがぁあ!!」私が苦しみ始めるとリョウ女王様は冷たく喜ぶ。
「楽しいね。」まるで他人事のようなその言い方に、私は絶望感を感じる。
そう、でもこの絶望感は心地いい。地獄をさまよう私には
こうした冷たい言葉のほうが感じるのだ。
「楽しいでしょ?」まるで言い聞かせるような、言い方。
声がでない絶叫を上げて私がのたうつのをリョウ女王様は見下ろしている。
許して欲しい。。。助けて欲しい。。。。だめ。。。。
「そう、叫んでごらん」低い声が部屋に響いた。
(つづく)
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