スパンキングのスピードはどんどん上がり、彼女(リョウ)の悲鳴が大きく長くなる。
リョウが大きく叫んだ時、私はスパンキングと挿入をやめました。
リョウは、4つんばいの姿勢で、荒い呼吸のまま
背中にびっしょり汗をかいて、動けないでいました。
私は、「大丈夫?ねぇ、大丈夫??」と声を掛けたのですが
リョウは、聞こえていないような感じでした。
そのまま、硬くなった体を少しずつ伸ばして横にしてあげて
私はリョウの横になり、布団を掛けてあげました。
リョウは、身じろぎもしなかったのですが
いずれゆっくり私に抱きついてきて、急に震え始めました。
嗚咽のような小さな声を出して
「怖い。こわい・・・」と繰り返し、私にしっかりと抱きついてきます。
「嫌いにならないで・・お願い。ねえ嫌いにならないで・・」とも、言っていました。
私は理由もわからず、ただ
「大丈夫、大丈夫。安心して良いよ。嫌いになるわけないじゃない」と声を掛けていました。
そのうち、小さな寝息と共に、リョウは私の腕の中で眠ったのでした。
この時、リョウはあれだけ嫌っていた「痛み」を受け入れてしまった自分に
ショックを受けていたようです。
それは同時に、自分が完全なMだということを、認めなくてはならないのです。
「嫌いにならないで」というのは、Mの自分を、私が嫌うのではないかという恐れだったようです。
こうして、図らずも、リョウの調教が始まってしまいました。
(調教編::おしまい)
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