まだ、リョウの矛盾の根源を理解していなかった私は
なんとか、リョウが拒否していることを、拒否できなくすることはできないかと考えました。
リョウ自身、矛盾に気がついているのですから、そっと背中を押してあげれば
問題は、すぐに解決するのではないかと考えたのです。
そこで、ある方法をとることに決めました。
それは、自分を許してあげるという方法です。
頑強に抵抗するものに対して、真正面から立ち向かうのではなく
自分を許容し、許しを与えるという方法は、抵抗しがたい力を持つことが多いのです。
「自分が淫乱で、ヘンタイで、スケベになりたいって思っているのを、許してあげて。」
「今まで、リョウはやっぱりまじめに生きてきてさ。
女性が淫乱だったり、スケベだったり、ヘンタイなのを許せなかったし
自分がそうなるのを、絶対ゆるせなかったのね。」
「だから、まず自分を許してあげて。」
「自分できちんと言葉にして、許してあげて。」
私はゆっくり時間をかけて、リョウの拒否感を弱めるような話し方をしました。
かれこれ30分くらい、ゆっくりゆっくり説得していきました。
そして、最後に、リョウ自身に次の言葉を言わせようとしたのです。
「私は、自分が淫乱でスケベで、へんたいであることを許します」
慎重に・・丁寧に・・細心の注意を払って。
そして、この言葉を心から言わせようとした瞬間。
「できない」リョウは、とたんに否定をしました。
ゆっくり時間をかけた説得は、一気に吹っ飛んでしまいました。
私は呆然としました。
どうして、こううまくいかないのか?
どうやってもダメなのか?
ここまで、リョウが必死に守るものは何なのか?
リョウの尊厳にかかわることなのか?
防御本能でも働いているのか?
そうでなければ、こんな拒絶の仕方なんて普通はできないはず・・・・
そう思ったとき、私はふと思い当たることがあったのです。
P.S.
7月の終わりの出来事をこうして日記にしていると
この頃と今のリョウの違いがあまりにもはっきりしていて
当事者の私自身、酷く驚いてしまいます。
この頃のリョウと、今のリョウは、まるで別人という感じです。
きっと、私自身も大きく変わっているのでしょう。
人は人に影響されて、大きく変わっていくものなのだというのを
改めて思い知らされます。
相手の自分への信頼感と
自分の相手への信頼感を
強く確信できる時に、男女のSEXは大きく変わります。
うまく、説明できないのですが
強く強く変わったことを、感じています。
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