昨日の出来事がおきてから、数日後に
立場を逆転したことがおきました。
他愛ない会話の弾みで
今度は、リョウが私を平手打ちにすることになったのです。
「ひどい~!ひっぱたいてやりたい。」「いいよ。叩いて」こんな感じだったと思います。
何を話して、リョウにひどいと言われたのかは覚えていません。
「え?」「いいよ、叩いて。」リョウは、キョトンとしていました。
私は仰向けに寝そべり、リョウを私に馬乗りにさせました。
丁度、私がリョウを平手打ちした時と、反対の態勢です。
「思い切り叩いて」私は目を閉じました。
リョウの体が緊張しているのがわかります。
リョウの緊張しているときの気持ちは
自分も経験があるので、すごくよくわかります。
(いいの?本当にいいの?)きっと、そんなことを考えていたのではないでしょうか?
リョウの戸惑いによっておきる間のせいで
私も緊張してしまいます。
リョウのひざのところをを、しっかりと握りました。
「できないよぉ。。。」「いいから、叩いて。」戸惑いを隠せないリョウの泣き言に
私は毅然と言い返しました。
また、少し間がありました。
2人の緊張感が高まります。
まるで、キスをまっている時のような切なさが
胸に込み上げた瞬間。
バチン!!!!
顔全体に、衝撃が走りました。
目の前に、火花が散りました。
叩かれたと思った瞬間にはもう、リョウが上半身をたおしこんで
私に抱き着いていました。
「ごめんね。ごめんね。。あぁ。。赤くなってる。ごめんね」じぃ~んと熱くなって行く頬に、リョウの優しい唇の感触が広がります。
「ごめんね、本当にごめんね。」リョウの気持ちは、痛いほどわかります。
私も、リョウの頬が赤く腫るのをみて
今のリョウと同じ気分でした。
「反対も叩いて」私は落ち着いて、リョウに言いました。
何度か、同じように戸惑いながら私に促されて
リョウは反対の手で、私の右頬を叩きました。
バチン!!!
リョウは先程と異なり、利き腕ではない左手で叩いたので
振り切りませんでした。
ズシンとくる衝撃。
脳が、頭蓋骨で踊る感じ。
軽い脳震盪をおこして、私は少しぼぉっとしてしまいました。
(リョウも、こんな感じだったのかな。。。)
(あんまり、よく見えないや。。考えもまとまらない。。)先程と同じように、リョウが右頬にキスをしているうちに
意識がはっきりとしてきました。。。
相手を叩く時の、罪悪感と緊張感。
そして、なんともいえない、快感。
相手を叩いた後の、相手の虚脱状態を見たときの
罪悪感と征服感。
そして、なんともいえない、快感。
私が、感じた感覚を、きっとリョウもこの時
感じたに違いありません。
(私がリョウを叩いた時の気持ち、わかってくれたかな?)そんなことを考えながら、私はリョウに深いくちづけをしました。
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