私達の間にはある種の約束事のようなものがありました。
私を責める時には、大体、リョウが女王様になって責めるか
リョウがS女性になって責めるかのどちらかでした。
女王様は、言葉使いから衣装から本当にSMの女王様のような
態度と言動で私を責めるタイプのプレイの時に。
S女性は、言葉使いとか衣装とかは特に気にしないで
リョウのサディズムだけで私を責めるタイプのプレイの時に。
この日、壊れたかったはずの私が、そのどちらでもない
リョウのままを選んだのはどうしてなのか。それは
私は今になってもわかりません。
リョウも当然不思議そうに私の目を覗き込み、そしていいました。。
「じゃあ、女王様はいらないの?」リョウは鋭い目で、にらみつけていました。
そう、これは女王様の時のリョウの目。
いつもなら、この目で見られるだけでフラフラするほど興奮
する目でした。
「うん、リョウがいい。リョウがいいんだ。」私は、これから何をされるのか全く予想がつきませんでした。
普段のリョウに・・・何をされるのかさぱり検討も
つきませんでした。なのに私はそれを選んだのです。
リョウは、もうどうするか考えをまとめていたようでした。
スッとソファーに座り込むと私を手招きして服を着たままで
地面に座らせました。
そして、キス。
私はびっくりしました。プレイの時にキスをされたのは
初めてのことだったからでした。
(つづく)
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