もう十分いじめたでしょう?と、藍が思うあたりで、一度手を止める。
いい加減違う責めをして欲しそうな、そんな藍の目の色を見て
私は、また楽しくなる。
「いいよ。気持ちよくなってごらん。
ほら、感じて。ここが気持ちいいんでしょう?
私に触られて、敏感になってるんでしょう?
もっともっと、気持ちよくなれるよ。
ね、いいでしょう。
こうやって延々と乳首を責められるの、好きでしょう。
やめて欲しいのに、それでもやめてくれないの。
そういうのに、欲情するんでしょう?
気持ちいいね。
こんなに乳首をかたく勃起させて、ひたすらここだけを責め続けるの。
楽しいね。 楽しい・・
かわいい顔。こっちを見て。よく見せて。
感じて、落ちて、狂って、壊れていく顔を私に見せて。
・・・・・・」言葉は、おもしろいほど効果的だ。
藍を、崖から突き落とすように
心を、気持ちを、精神を、見事に一気に落とすことができる。
「言葉は、降り積もらせることのできる雪のようだ」と思う。
雪は、少量だと決して積もってはいかないが
大量に、延々と降り続けると、融けることなく積もっていく。
言葉も、少量だと大した効果は無いが
大量に降らせることで、その姿すら変えて見えるように。
積もった雪が、元々降ってきたものとは
全く別物であるように見えるのと同じように。
言葉の雪は、藍の上に容赦なく降り積もる。
永遠に、雪の夜が続くかと思われるように、私は言葉を吐き出し
藍への責めも続いていく。
(つづく)
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