楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまいます。
リョウを見送る途中、私達はずっと手を握っていました。
時々、どちらともなく力を入れる2人。。
まるで、それは
「さみしいよ」「まだ一緒にいたいよ」「好きだよ」「愛してる」
という言葉を、指の力加減で伝えているようにも思えました。
別れのポイントでも、時間ぎりぎりまで私はリョウを抱きしめ、キスをしていました。
こんなことって大学生以来だな・・・。
少し恥ずかしい気分になりながら、でもむしろ堂々とリョウを抱きしめる力を強くして、私の胸にリョウを押し付けました。
「あ・・藍の匂い・・、藍の匂いがいっぱい」
気恥ずかしいような嬉しいような、複雑な気分です。
切ない楽しい時間は、とうとうタイムリミットになりました。
何度も何度も振り返り、手を振り、振り返り・・・
見えなくなるまで、ずっと私は立っていました。
帰りに、リョウの携帯からメールが届きました。
「今日は、ありがとう。
すっごく、すっごく、楽しかった。
素敵な洋服、ありがとう。
大切にします。
また、着れる日が来るといいな」
リョウ、こちらこそありがとう。素敵な日でした。
P.S.
露出写真は、私が気に入った順に加工しているので
ストーリーと無関係になってしまっています。
不思議なもので、加工すると、元写真とは随分雰囲気が変わります。
切り抜くと見えてくる、違う写真の表情。結構面白いものですね。
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