リョウが縄で縛られることに過剰な反応を示したことは私達2人にとってやはりエポックメーキングな出来事でした。
やはり、どうしてももう一度試してみたい。
あの感覚がリョウにとって本当のものなのか、あるいは偶然の産物でもう2度と起こらないことなのか確認したい。
これは、私だけではなくリョウ自身も同じことを感じていました。
次の逢瀬でも私達はやはり同じように縄を使おうということになりました。
前回と同じように服の上からリョウを縛りました。
私もだんだん手順に馴染んできて、縄の捌きがうまくなっていました。
前回のような大汗はほとんどかきませんでした。
リョウは・・緊張しているのでしょうか。縛られる最初からほとんど口をききませんでした。
今回は、私は一つ小道具を持ってきました。
それは目隠しです。
視覚をリョウから奪うことで余計に聴覚や触覚が敏感になってきっとよい効果を生むのではないかと思ったからでした。
事実、それは成功でした。
このときのことを振り返ってリョウはこういいました。
「すごくよかったの。集中できた感じ。
目を開けてると雑念が入ってきてしまうことがあるから。
この先どうかはわからないけど、今は目隠ししてくれる方がいいみたい。
このあいだ(最初の縛りの日)は、私もびっくりしたのもあったのね。
だけど今日(この話の日)は、ある程度予期してたから私の方は心の準備ができてた。
音で『何をされるんだろう』という不安はあっても藍を信頼してるから、変な意味での『怖い』という感情はなかったの。
それよりも、『怖いけど、期待感』みたいなものが大きかった。
『何をしてくれるんだろう』って。
『怖い』と思うことを、楽しめた感じ。」
(つづく)
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