二人の逢瀬の中には、交わりが一切ないデートの日もあります。
一緒に普通にデートする日。
人が多くいる場所に出向いて、
手をつないで一緒に食事をして。
一緒にショッピングを楽しむのです。
人目を忍んでキスをして
人目を忍んで抱き合って。
お互いの持ち寄った楽しい話をして
お互いの共通の話題で盛り上がって
ベンチで肩を寄せ合って
一緒に花を見て、一緒に海岸を歩いて。
いろんな話をしながら、公園を歩いて。
人目が多い中で二人が考えることは不思議に一緒。
「2人きりになりたい・・・・・」
我慢し切れなかったのか、リョウは聞こえるか聞こえないかの小さな声で私にささやきました。
「キス・・したい・・・」
え?っと聞き返す私。
「キスしたいって・・いったの。」
リョウは恥ずかしそうにうつむきます。
あたりを見回して、周りの人が私たちを見ていないことを確認して
私は素早くリョウの唇を奪います。
「ばか・・・」
楽しい楽しいデートの日。
リョウからもらったメールにはたまらなく嬉しい言葉が。
「今度は、また今日とは違う逢瀬にしようね」
リョウと出会ってよかった。
リョウを愛することができてよかった。
そう思った瞬間でした。
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