「調教、よろしくお願いします。」全裸になってホテルの床に正座で、私は頭を床につけてリョウにお願いをしました。
顔を上げてリョウを見ました。落ち着いてそして毅然とした表情のリョウ。
私は何か高貴なものを見ているかのような錯覚に陥りました。
リョウは私の目の前で立って私のことをじっと見下ろしながら言葉を続けます。
「うん。挨拶がようやくできたね。」リョウは、床に私を正座させたまま自分の右足を少し前にだして命令しました。
「なめなさい。」頭がクラクラしました。
まさか、こんな形で奉仕させられるなんて思いもしませんでした。
正座したまま両手を冷たい床について、ストッキングをはいたままのリョウの足に舌を這わせました。
一心不乱にリョウの足を舐め上げているうちに私のスイッチは完全に入ってしまっていました。自分は奴隷なのだと思い込んでいました。
そして、それは非常に甘美なものに思えてきて、私の頭の中はピンク色のもやがかかったようになり思考能力が一気に低下していきました。
「うん。良くできたね。」リョウは近くにあったものを手にしながら正座したままの私を見下ろしてこういいました。
「じゃ、お前を本当の奴隷にしてあげようね。これ、きっとお前に似合うよ。」リョウは私の背後にまわり何かをしています。
首に冷たい感触がしました。
(あ・・・首輪だ・・・・)気がついたときには、リョウはリードの端を持っていました。
「うん。似合うね。奴隷に良く似合う首輪だ。」リョウは楽しそうに笑いながらリードをひっぱり私の首を引き寄せます。
私は頭がクラクラしてしまい姿勢を保てなくなって後ろの壁によりかかっていました。
リョウは私の弱点を何もかもわかっていました。
それまでのメールやチャットでの調教で、私が物理的、心理的に見下げられたり無理で理不尽な命令されたりすることに反応してしまうことを百も承知で、そこばかりを徹底的に突いてきているのです。
お蔭で私の気持ちは完全に奴隷のそれになりました。
もう、リョウの手の内に完全に支配されている状態です。
私の精神を攻略し尽くしたリョウは、今度は私の肉体を攻略していくのでした。
(つづく)
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