他の方がどうなのかはわからないのですが、リョウと私はプレイをしていない時は今までどおりの2人の関係が続いています。
リョウはどちらかといえば甘えん坊で私にいろいろなことを頼り任せるように行動します。
しかし、ひとたびプレイのスイッチが入ってしまうと2人の関係は女王様と奴隷のそれになります。
待ち合わせ場所から部屋に入るまでの間そして部屋の中でプレイの前にする会話の間になんともいえない緊張感が走ることがあります。
いつスイッチを入れるのか? いつから2人の関係を切り替えるのか?
早くあのめくるめく世界に没頭したいと思っている2人はなんとなくそのタイミングを意識してしまうのです。
見詰め合う瞬間、抱擁して手を巻きつける瞬間、舌を絡める瞬間。
どの瞬間にも、昔の私たちには無かった緊張感がほんの少し走ります。
このまま、普通の恋人同士の愛し方で過ごしたいとも思います。
でもやはりあの快感を2人で共有したいとも思います。
お互いに体が2つあって両方を楽しむことができればいいのにと思ってしまいます。
リョウも恐らく同じ感覚なのでしょう。
次第次第に、受身の気持ちが強くなっていくのが判りました。
ほんの少しのリョウの動きに私は反応してしまいました。
「・・あ・・・」私の声にリョウが反応します。
「感じてるの?」いつもより低い声でリョウが私に問いかけます。
私はもう、リョウの虜になっていきます。
「はい・・・」(つづく)
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