リョウは服を脱ぎ下着姿になると、リードを引っ張りながら私をベッドの上に誘導しました。
「ここは、奴隷の来るところじゃないんだ。女王様の場所だからね。」「はい・・・・」「なのに、ここに来るということは何をされるかわかっているね。」何をされるか・・・リョウがもっとも興奮するという責めです。亀頭責めです。
もう何度も何度も繰り返しされているのに全く慣れることはありません。
私は恐怖感に襲われていました。恐らく顔が引きつっていたはずです。
リョウは、私がこの恐怖感を感じているのを見るのが好きだといっていました。
また、私が絶叫して悶絶する姿を見るのがたまらなく好きだといっていました。
「縛って・・縛ってください。」ローションと水の準備をするリョウに私は思い切ってお願いをしてみました。
リョウが亀頭責めをしている時に、どうしても体が強すぎる快感から逃れようとしてしまうのは既に何度も説明しているとおりです。
手足が自由な状態で、自分の意思で動かさないのは本当に地獄です。
逃げたがる体を、意思の力で我慢するというのはほとんど無理だからです。
逆説的ですが、却って逃げないように縛っていてもらうと楽になります。
意思の力に頼らなくても逃げられないからです。
「いいよ。体を起こして。」リョウは私の上半身に縄をかけていきました。
上半身と下半身の関節が動かなくなるなる縛り方です。長時間の拘束に対応できるように縛り方自体はゆるめでしたが、体の自由は完全に奪われていきました。
縛る時はどうしてもリョウの体が私の体に接近してしまいます。
普段なら普通に触れるのですが、今は奴隷の立場です。
無断でリョウに触ったりすれば女王様から「身分をわきまえない奴」とばかりに当然きついおしおきが待っています。
奴隷の立場になると、女王様は非常に高貴な人になってしまいます。
その高貴な人が自分のすぐ脇にいる・・・私はものすごく緊張して同時に鼓動が早くなるのを意識していました。恋慕に近い感情でした。
隣に居るのは、リョウなのにリョウではない。そんな感じがしました。
縛る途中で、リョウの肩にほんの少し私の額があたりました。
リョウは全く気がつかなかったようですが、私はとんでもなく興奮していました。
「できたよ。寝転びなさい」そして、幸福な時間も束の間。私の地獄の時間が始まるのでした。
(つづく)
新世界 シリーズ一覧
最近のコメント