たっぷりとローションをつけて、存分に亀頭責めをしてかわいがってあげる。
いつものような、狂おしいほどの我慢の声が聞こえない。
ロープで拘束している分、自ら逃げ出してしまいたいという欲求を抑える必要が無くなり
その代わり、ただただ叫び声をあげ続ける。
時々ふと意識が遠くなるような表情をし、快感に酔いしれているかと思うと
また突如として口から叫び声をもらし、現実に戻ってくるというのを繰り返す。
顔を、覗き込む。
幸せそうな顔。
一変して、苦痛にゆがむ顔。
様々な表情を見せながら、藍は私の顔を見上げる。
「ね。お願い」突然の藍の声に、私は手を緩め藍の顔をじっと見る。
本当に突然だったので、ひょっとすると
この責めを終わらせるためのお願いかもしれないと、少し緊張する。
「・・何?」少しの沈黙の後、藍がなんとも言えない声を出す。
「・・・・・足で、踏んでほしい・・」とっさのことで、藍が何と言ったのか頭の中で理解できない。
私は、聞き返したかもしれないし、聞き返さなかったのかもしれない。
・・今、藍は、何て言ったの!?頭の中が、軽いパニックを起こす。
まるで、バラバラになったパズルを組み立てるように
ゆっくりと、藍が発した言葉の意味を理解していく。
今、藍は踏んでほしいと言ったの?
誰が何を踏むの?
私は、何を踏めばいいの?
私が、藍の身体を踏むの?
藍は、私にどこを踏んでほしいと言ったの?でもそれは、いつだったか電話をしていた時に聞いた、藍の願望。
思い出して、今藍がどういう状況なのかを再認識し
なるべく平静を装い、取り乱した感情を表に出さないよう答える。
「いいよ」私は体勢を変え、藍の顔に足を近づけた。
(つづく)
リョウの愛撫日記 ~~これは、序章にすぎない シリーズ一覧
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