藍の顔を、私が踏みにじる。
最初、藍の顔に足を近づけた時に感じた違和感。
藍の頬に足が触れ、藍の顔の輪郭が大きく歪んだ時に感じた違和感。
それは、何だったのだろう。
自分でもよくわからない。
でも、日記を書いている今はこう思う。
それは、戸惑いだったのだと。
こんなことをして、本当に藍が喜ぶのか?
こんなことをされて、藍は本当に嬉しいのか?
以前、藍がしてほしいと電話で言った時の私の反応を見て
私を喜ばせるために、ただ言っただけなのか?
もちろん、そこまで深く考えたわけではない。
そういう意味合いの戸惑いだったのではないか、そう思うだけだ。
だが現実に、藍の左の頬は私の足によってその形を変えている。
足でぐいぐい押され、その行為に酔いしれる藍。
しばらくして、少し私の頭が落ち着くと
今度は、私の欲望がまた復活する。
もっと、藍を感じさせたい。
もっともっと、藍を狂わせたい。
私によって、どんどん壊れていく藍を見たい。
「Sのリョウに、ひどいことをされてみたいんだ」そう電話口で告白した藍を思い出し、藍をMとして扱ってみようと思う。
藍を、この手で壊すこと。
それが、私の欲望。
藍が望むなら、私はSにもMにもなりたい。
(つづく)
リョウの愛撫日記 ~~これは、序章にすぎない シリーズ一覧
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